2023.12.06 おめでとう
この人結婚するんだって。
お嫁さんもらうんだって。
いたずらしたら、自分から報告してきてた。
死んだ野良猫抱っこして帰ってきたりもした。
私の布団でに潜り込んできて、さみしいやろ?と言ってくれた。
ママ!って高い声も、いつの間におかん!って低くなって。
中学野球部は万年補欠で遅刻なし。
学校からの呼び出し2日おき。
高校生、弁当に3年間付箋紙で、
やめろって言われても。メッセージ書き続けた。
私よりはるかにまっすぐな、凛とした、心が澄んだ、
ディズニーのプリンセスみたいにニコニコして、
忘れっぽくて、声がでかくて、
おかーさん!おかーさん!って電話してくる彼女が。
あと四日でウエディングドレスを着て私の娘になる。
私は、彼を愛しただろうか。
人は自分が愛されただけしか愛せないのかもしれない。
だったら大丈夫だろうか。
そう思った火曜の夜、
「おかん、いろいろありがとな」
と下を向き、小さな声でつぶやく息子の横で
手を握りガハガハ笑うお嫁さん。
私はその時。
彼を精一杯愛したんだ。
彼女の笑顔が答えだと。
そう、思った。
親とは、子育てとは。
教育とは愛とは。
無我夢中だった。
おめでとう。
おまえ、ふざけたことしたら、
生きたまま追い込んでやるからな。
愛してるよ。